当社及びライク社の既存ホームが高入居率を維持し、介護事業が順調に推移いたしました。また、IT機器やAI技術を活用した業務効率化や人員配置最適化策がさらに進みました。不動産事業では、1件の売却予定案件を含めて計画通りに進捗しております。人材派遣事業等を展開するグッドパートナーズ社の業績が好調に推移しており、新たにホスピス事業にも参画いたしました。
<介護事業>
当上半期は、ライク社の事業が、最高レベルの入居率で推移いたしました。これは、当社のさまざまなノウハウの浸透が進み、入居率が改善してきたことに加え、恵まれたエリアにおいて、エリアのニーズに合った価格帯のホームを展開できているからだと分析しております。当社の既存ホームにおいても、中価格帯以上を中心に、引き続き高い入居率を維持しております。
介護付有料老人ホームに経営資源を集中し、かつ介護ニーズの高い首都圏・近畿圏の都市部に中・高価格帯を中心として、バランスの取れた積極的な新規開設を目指しておりますが、昨今の建設費の上昇や工期の長期化などの影響に鑑み、M&Aを通じたホーム取得を新たなビジネスモデルに加え、当上半期は7ホームを取得いたしました。
厳しい事業環境のもと、業界再編の動きが始まっており、有料老人ホームのM&A情報が引き続き多く寄せられております。当社のノウハウを発揮できるエリアや価格帯を見据え、情報を精査、物件を選別し、ホーム数の拡大を図っております。これらの結果、当上半期は、首都圏、近畿圏に13ホーム、927室を新規開設・取得いたしました。
新規ホームの開設時期が集中したことによる一時的な開設コスト増や、M&Aにより取得したホームは今後の入居促進が必要なものの、将来の人材不足を見据えて取り組んできた業務効率化や人員配置最適化策がさらに進み、高い利益率の水準を維持することができました。入居に遅れがあった一部取得ホームについても、2027年6月期にかけての黒字化を見込んでおります。
<不動産事業>
第4四半期に売却を予定している、東京都世田谷区の北烏山案件については、売却先・運営事業者の検討を進めております。また、短期間で収益確保が確実な不動産案件を計画通りに進めております。ただし、建築費の上昇など、事業環境の悪化が顕在化しているため、当面は無理な事業展開は行わない考えです。
<その他の事業>
グッドパートナーズ社による人材派遣や訪問看護の事業が好調に推移しております。また、新たな事業としてホスピス事業に参画し、2024年11月、第1号となるホスピス型住宅を開設いたしました。同社の持つ長年の訪問看護の経験と専門的な医療連携ノウハウを活かし、更なる事業展開をもって、高度な医療ニーズに対応してまいります。
また、当期より連結子会社となったチャームシニアリビング社による介護施設等への入居紹介事業も順調に推移しております。
<新規事業>
AI技術を用いた介護事業者等向けBtoBサービス「虐待防止システム」は製品化に向けて開発を進めており、第2次実証実験を実施しております。また、新たな提携先との間でAI技術を用いた対話サービスのBtoCビジネスの検討にも着手しております。